盗聴器発見マニュアル         パル通信TOPページへ

 盗聴なんか自分には関係ないと思っている人は多いのではないでしょうか。 しかし、そんな思い込みには関係なく、盗聴という行為はひそかにあなたの身近に忍び寄っている可能性があります。 例えば、アパート・マンション等に以前住んでいた住人が引っ越す際に仕掛けていくケース等が報告されております。 この場合まったく当人には身に覚えがなく、盗聴器を仕掛けられていることにはまったく気づかないことがほとんどです。 電波は目に見えず、それといって目立ったトラブルもなければ気が付かないのは当然です。 

 あなたのプライバシーは何者かによって確実に侵害されています。 では、近年、社会問題にもなっているそういった卑劣な悪意から、身を守るためにはどうすればよいのでしょうか? 目に見えない盗聴波をキャッチして盗聴器を探すのは、むずかしいものです。 

 しかし 盗聴器というものを理解して、適切な機器を使用すればそれほどむずかしいものではありません。 盗聴探知器 RT-357(左上写真) と、各種受信機の併用で発見は容易になります。

 盗聴器とは(ここで説明する盗聴器とは、無線式隠しマイクのことです)

  • 隠したマイクから電波を出して離れた場所で聞くことができるもの。
  • 電波を出すには電源が必要になります。
    • ACコンセント (家庭用100Vのコンセント又は直接ケーブルから)
    • 電話線 (通話すると電流が流れる為、通話中のみ電波がでる)
    • 電池式

    以上が主な電源になります。

  • 電波の周波数は
    • VHF帯 134.000 〜 154.895 MHz
    • UHF帯 339.450 〜 442.900 MHz

    盗聴器の周波数は、ほとんどが上記周波数帯の中にあります。 電波形式(モード)は、ほとんどが FM波です。

  • 盗聴器からどの位まで離れても聞けるものなのか?
    • 低出力 : 50m 〜 70m位まで
    • 中出力 : 100m 〜 200m位まで
    • 高出力 : 100m 〜 500m位まで

    盗聴器の出力には主に3種類あります。( 受信機で聞ける距離、まわりの状況で距離は変化します )

 盗撮器 ( 無線式カメラ ) とは

  • 隠しカメラの映像と音声を電波で飛ばしテレビで受信する。( アイコム IC-R3 は、ほとんどの無線式カメラを受信できます)
  • 電波の周波数はUHFテレビの 13ch, 14ch, 15ch, 16ch, 17ch がほとんどです。
  • 盗撮器の出力は比較的大きく、盗聴探知器RT-357で1m〜5m の範囲で探知できます。

受信機と盗聴探知器を使って探査する方法

 盗聴器の周波数がわかれば、あとはこの周波数帯が聞ける受信機があればいいのですが、盗聴内容を聞いても盗聴器がどの箇所にあるか、探すのは大変むずかしくなります。

 そこで、盗聴探知器 RT-357 の出番になります。

 あやしいと思われる部屋でラジオ又はテレビを付けて音を出す。

  1. 一旦、部屋から出て受信機で受信します。受信機で盗聴波帯をサーチする受信機は盗聴波をメモリー登録されたものを使用すると楽です。(サーチとは、決められた周波数帯を順に移動し出ている電波を自動的にキャッチしてストップすることです。)
    • お薦め受信機
      ユピテル MVT-3400、MVT-7300
      アルインコ DJ-X3S
      AOR AR-8200MK3
      スタンダード VR-150
  2. サーチを開始してキャッチ、ストップしてラジオ等の音が聞こえてきたら盗聴器設置の可能性大です。(Sメーター(シグナルメーター)というものが上記受信機に付いています。電波をキャッチすると、Sメーターが右に振れます。)
    • キャッチ、ストップして、Sメーターが右に振れていても何も聞こえなかったり違う無線が聞こえたりします。 前記周波数帯の中には、コードレス電話、アマチュア無線等も含まれていますので、この場合、サーチを先に進めて下さい。

 盗聴波を受信したら部屋に入り 盗聴探知器RT-357 で探査します。

 受信機では、壁の中とか場所を特定することがむずかしい為、RT-357 を使用します。

  1. RT-357 のアンテナをいっぱいに伸ばし部屋の壁伝い、天上伝いに移動します。
  2. RT-357 のLEDランプが赤色まで点灯(アラーム鳴り) したらアンテナを2段位下げていったんLEDを緑色までにします。
  3. そこからゆっくり移動し、ふたたび赤色まで点灯した箇所が盗聴器設置の可能性大です。